8月21日に県総合教育センターで上記の研修会が行なわれました。
この研修会は、不登校児童生徒の支援内容や方法等について研修を行ない、教育相談関係者の教育技術の向上を図ると共に、学校や地域における支援ネットワーク体制の充実を図るという趣旨で開催されました。ネットワーク整備事業の支援コーディネーターとして、上伊那子どもサポートセンターのコーディネーターも出席しました。
 午前中は、県教委 心の支援室教育主幹から、平成19年度の長野県の児童生徒の不登校の状況についての説明を受けた後、東京学芸大学 教授 大河原美以先生から「不登校の子どもをめぐる現状と支援の在り方」という演題でお話をうかがいました。
 大河原先生は、支援者はまず個々のケースで「何が起こっているのか見立てる力」を持つことの重要性を話されました。「不登校」を前にした親の心情、教師の心情にも触れ、不安や混乱、罪責感から出る行動が問題を増幅させてしまうことを話されたあと、援助の第1段階は、まず、①子どもは必ず学校でつらい思いをしているということに、親も教師も目をむけることができるようになる。(共感・受容)②日常生活の安定化(子どもが休んでいてもいつもとかわらない家庭生活が保障されること)③親子のコミュニケーション不全の回復→(子どもが家でネガティブ感情を表出できるようになる人間関係の回復)の3つを挙げられ、そういう関わりが、子どものこころの自然治癒力を高めるということでした。
 また、幼児期から、怖い、悲しいなどのネガティブ感情をしっかり出して思いっきり泣き、大人に抱きしめられるという経験の積み重ねによって、ネガティブな感情を安全に抱えることができる「耐性」ができるということなど、多くの貴重なお話をお聞きすることができました。先生のご著書を是非読んでみたいと思いました。
 午後は、県下10地区の地域支援センターの活動の様子を各コーディネーターが紹介しました。伊那市のように、民間の支援団体と中間教室と子育て支援室の3者の協働での取り組み体制は、他地域の参考になるとのことでした。
 巡回訪問指導員とSSWr(スクール・ソーシャルワーカー)の紹介もありました。SSWrのお一人の方は、「子どもに選ばれる存在になれたら」と抱負を語られました。SSWrとコーディネーターの働きは重なる部分も多いので、連携していくことで、よりきめの細かな支援が可能になってくるのではないかと期待を持って帰路につきました。
                                                             (北原)