連載コラム
症状として現れる その32004年02月26日
Category: 連載コラム
北澤康吉/ロジャース流カウンセラー
小学校4年生の女の子、春美ちゃん(仮名)。勉強もできる、誰とも仲が良い、先生からも友達からも親からも信頼が厚い。親に口答えをしたことがない(「一回もないのですか?」と出来の悪い子供だった僕は思わず聞き返しました。「はい、そうです。一回も」というお答えなのです)。いつもニコニコしていて、誰からも好かれている。「春美ちゃんがいてくれるお蔭で、クラスのことがとてもやりやすい」と担任の先生。「親が言うのもおかしいですが、本当にいい子です」とお母さん。
その彼女がどうしても毎晩オネショをしてしまうのです。もうじき泊りの校外行事もあります。そんな彼女がある時、初めて親に向かって口答えをしました。生まれて初めてです。開闢以来の大事件です。親はびっくり仰天しました。ご本人の彼女もびっくりしたことでしょう。しかし、その夜からオネショはぴたりと止ったのです。永年の悪夢から彼女もご両親も解放されました。やはり彼女の中ではいっぱい「たまって」いたのです。それが「口答え」という形で図らずも出口を見つけ、吐き出されたのです。彼女にとってとりあえず「口答え」で充分だったのです。
いい子は、とりわけ100%近くいい子は、やはりどこかでかなりの無理をしているのです。わざとではないのですが、どうしてもそうなってしまうのです。それを彼女はたまたまオネショという形で吐き出しながら心のバランスをとっていたのです。
別の、これもやはり小学校4年生の女の子でした。飛び切りの「いい子」でした。しかし、この年齢ですでに「胃潰瘍」が始まっていたのです。「こんな小さな子が」とお医者さんもびっくりしたようです。
普通に、程々に、時にはちょっといい加減に過ごしていれば、何でもなく楽にいることができるのです。子どもは(大人もそうですが)かなり無理をして頑張ってしまうのです。それもその子その子の大事な資質なのですが、そうは言ってもあまり過度になるとやはり無理が生じ、心はバランスを取るために別の吐き出しを始めるしかないのです。身体を通して、身体の「症状」という形でそれは見事に健気(けなげ)に現れるのです。
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その彼女がどうしても毎晩オネショをしてしまうのです。もうじき泊りの校外行事もあります。そんな彼女がある時、初めて親に向かって口答えをしました。生まれて初めてです。開闢以来の大事件です。親はびっくり仰天しました。ご本人の彼女もびっくりしたことでしょう。しかし、その夜からオネショはぴたりと止ったのです。永年の悪夢から彼女もご両親も解放されました。やはり彼女の中ではいっぱい「たまって」いたのです。それが「口答え」という形で図らずも出口を見つけ、吐き出されたのです。彼女にとってとりあえず「口答え」で充分だったのです。
いい子は、とりわけ100%近くいい子は、やはりどこかでかなりの無理をしているのです。わざとではないのですが、どうしてもそうなってしまうのです。それを彼女はたまたまオネショという形で吐き出しながら心のバランスをとっていたのです。
別の、これもやはり小学校4年生の女の子でした。飛び切りの「いい子」でした。しかし、この年齢ですでに「胃潰瘍」が始まっていたのです。「こんな小さな子が」とお医者さんもびっくりしたようです。
普通に、程々に、時にはちょっといい加減に過ごしていれば、何でもなく楽にいることができるのです。子どもは(大人もそうですが)かなり無理をして頑張ってしまうのです。それもその子その子の大事な資質なのですが、そうは言ってもあまり過度になるとやはり無理が生じ、心はバランスを取るために別の吐き出しを始めるしかないのです。身体を通して、身体の「症状」という形でそれは見事に健気(けなげ)に現れるのです。
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