北澤康吉/ロジャース流カウンセラー

 「強迫性障害」と最近は言われています。何かに対する「こだわり」が非常に強く出る。日常の生活に支障を来たす程なら「・・・障害」「・・・神経症」と言われることになりますが、何かに「こだわってしまう」ことはかなりの人に普通にあることかも知れません。

 「ガスの元栓締めてきたかな」「玄関の鍵、掛け忘れたんじゃないだろうか」。気になりだしたらキリがなくなります。とうとう家まで戻って確認することになります。おそらく心の中が何かで一杯になっていたのです。ストレスがかなり溜まっていたのです。更にそれが昂(こう)じて、そのこだわりから離れられなくなります。「馬鹿々々しい」と思いながらも、それを止めることが出来ません。「儀式」と言われることも、いろいろな「反復」も、「不潔恐怖」と言われるように、ほとんど一日中手を洗っている行動も全てこれに当てはまると思います。基本にあるものは「異常なまでの○○に対するこだわり」です。ストレスの連続的な加重によって、ゆっくりと、あるいはイジメなどによって一晩で、心は「恐怖」や「不安」で溢れかえるほどになり、それがこういった「異常なまでのこだわり」となって現れます。吐き出しの形としてかなりよく見かけられる現象なのです。

 心の大事な吐き出しです。心がそういったものでいっぱいになってしまった合図でもあります。そのままその現れを、その姿を大事にしましょう。自分でも馬鹿々々しいと思いながらも止められないのです。周りの者はそっと見て見ぬ振りをし、そのことに触れないようにしましょう。軽ければ普通の生活の流れの中で一段落します。周りが何とかしようとして、注意したり、直そうとしたりすると却って心は傷つき、状況は悪化ます。本人だって何故そうしているか、そうしてしまうのか分からないのですから。

 かなり大変な場合は、お医者さんに相談して、安定剤・抗うつ剤などを処方してもらうことも必要かも知れません。一見「異常」に見えても、心理的には充分説明がつく行動です。基本的に心配のない姿です。異常でも何でもない、一番ありふれた「心の吐き出し」の姿なのです。