リレーコラム
高校の「禁煙指導室」問題 2009年03月06日
Category: リレーコラム
大村洋一/NPO法人自然学校ふる里あったかとお 理事
少し前の話であるが、昨年11月30日、外出先から帰ると、家族から今テレビで大変なニュースが流れていると突然告げられた。愛知県の私立黄柳野(つげの)高校で禁煙指導室としていた部屋が実際は喫煙室であったというものであった。というのもこの黄柳野高校は私の長男が卒業した高校であったからである。
黄柳野高校は1995年4月開校した全寮制の高校で、全国初の市民が立ち上げた高校として、そして不登校生徒や高校中退生徒を積極的に受け入る高校として広く知られている。
長男が中学校を不登校となり、卒業後の進学に悩んでいた時、ある方から黄柳野高校を教えていただいた。各地で生徒募集を兼ねた学校説明会があるということで、当時中学2年の長男と妻が参加してみた。
どんな学校だったのかと聞いてみると、寮の建物の裏ではタバコの吸殻がよく落ちているということが印象に残ったということだった。正直意外であった。学校説明会といえばよく見える点ばかりを強調して、是が非でもと入学勧誘をするものだと思っていたら、日陰の部分も隠さず、実態を包み隠さず話していることが衝撃であった。しかし、それが逆に信頼感を与え、息子もすっきりとしている様子であった(息子の名誉のためにも付け加えるが、彼はタバコも酒もいっさいやっていなかったが)。そのガラス張りの学校運営が信頼感を与えてくれた。それが黄柳野高校を選んだ一番の理由だったのかもしれない。
しかし、正直なところ喫煙の事実に関して黄柳野高校は弁明の余地はないと思う。設立当時から喫煙者への対応は深刻な問題として継続していたが、校内や寮内で日常的になくなることはなかった。現代の高校生のある一面を表しているのは事実であったが、それを隠すことも排除することもせずに面と向かっていたことが結果的にこの禁煙指導室となったのであろう。
今、黄柳野高校は生徒会と寮自治会・PTA・教職員とあらゆる場面で喫煙問題に真正面から向き合っていると聞く。生徒たちは喫煙の事実に対して「事の重大さ」を身を持って知ったことから、やっと一歩ずつ前進することの必要性を知ったようだ。何かが生まれることを期待したい。
平成21年1月28日付け 読売新聞長野版コラムより
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黄柳野高校は1995年4月開校した全寮制の高校で、全国初の市民が立ち上げた高校として、そして不登校生徒や高校中退生徒を積極的に受け入る高校として広く知られている。
長男が中学校を不登校となり、卒業後の進学に悩んでいた時、ある方から黄柳野高校を教えていただいた。各地で生徒募集を兼ねた学校説明会があるということで、当時中学2年の長男と妻が参加してみた。
どんな学校だったのかと聞いてみると、寮の建物の裏ではタバコの吸殻がよく落ちているということが印象に残ったということだった。正直意外であった。学校説明会といえばよく見える点ばかりを強調して、是が非でもと入学勧誘をするものだと思っていたら、日陰の部分も隠さず、実態を包み隠さず話していることが衝撃であった。しかし、それが逆に信頼感を与え、息子もすっきりとしている様子であった(息子の名誉のためにも付け加えるが、彼はタバコも酒もいっさいやっていなかったが)。そのガラス張りの学校運営が信頼感を与えてくれた。それが黄柳野高校を選んだ一番の理由だったのかもしれない。
しかし、正直なところ喫煙の事実に関して黄柳野高校は弁明の余地はないと思う。設立当時から喫煙者への対応は深刻な問題として継続していたが、校内や寮内で日常的になくなることはなかった。現代の高校生のある一面を表しているのは事実であったが、それを隠すことも排除することもせずに面と向かっていたことが結果的にこの禁煙指導室となったのであろう。
今、黄柳野高校は生徒会と寮自治会・PTA・教職員とあらゆる場面で喫煙問題に真正面から向き合っていると聞く。生徒たちは喫煙の事実に対して「事の重大さ」を身を持って知ったことから、やっと一歩ずつ前進することの必要性を知ったようだ。何かが生まれることを期待したい。
平成21年1月28日付け 読売新聞長野版コラムより
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